会社を運営しているとまいとし1回は必ず決算書をつくります。
その決算書、、、
貸借対照表、損益決算書、株主資本等変動計算書などなど
漢字がいっぱいあってなにがなにやら、、、
損益計算書は売上、利益といつも気にしている数字があるのでわかりやすいですが貸借対照表は慣れないこともありとっつきにくいことも。
損益計算書はその年の営業成績をあらわすため1年だけですが貸借対照表はあなたの会社が設立したときからいままでの積み重ねをあらわすもの。
なのでとっつきにくい貸借対照表の方が重要だと僕は考えています。
そんな貸借対照表、、、
色々な項目があるためどこの項目を注目すると良いのか、どこの数字がどれだけあれば良いのかわかりにくいです。
どの項目もちゃんとみるべきなのですがこんかいはサッとチェックする!ということに重点をおいて3つに絞り込んで、「50秒でチェック!」ということでまとめました。
どんなに数字が苦手でも、また忙しくてもこれだけはチェックしておいてくださいね。
自己資本比率
まずは貸借対照表の右下、資産と負債のさがくである純資産というところをみてください。
純資産、いぜんは資本ともいっていた項目ですね。
この純資産のはこには資本金やいままでの会社の利益をあらわす繰越利益剰余金という項目があり、あなたの会社がいままで利益をどのくらいつみあげてきたのかというのが分かります。
この純資産という項目の下に純資産の合計という場所があるはず。
この純資産の合計が資産の合計のうちどのくらいを占めているのかという自己資本比率というものを確認してください。
この自己資本比率が30%以上あると良いというのがひとつのポイントになります。
この比率が高ければ高いほど利益をちゃんと積み上げているから安全だとこの決算書からわかるのです。
ただこの比率はお金を借り入れしてその資金でどんどん投資をして伸ばしていこうという業種(たとえば不動産業)や会社では低くなります。
借り入れをすることによって使えるお金は増えリターンも多くなるかもしれませんがその分リスクがある(安全度が低くなる)ということですね。
創業期はもちろん利益の蓄積は少ないですし、借り入れもしていることが多いので低くなります。
もちろん低いからといってダメな会社ではありません。その会社がその状況を理解してどういう戦略をとっていくかが大切です。
手元流動性比率
ではつぎです。
難しそうな名前かもしれませんが、あなたの会社の手元にある、すぐに使えるお金はどれくらいありますか?というのが手元流動性です。
会社はいくら売上、利益をあげようが現金がなければすぐに立ち行きいかなくなります。以前黒字倒産という言葉が流行ったとおりどんなに黒字でも倒産というものがあるのです。
すぐに使える現金がないと給料を払うことができません、材料、商品を仕入れて決済することもできません、銀行の借り入れも返済しなければなりません、また家賃も払えなく追い出されてしまいます。
いかに現金を確保するのかそれが重要なのです。
その現金確保のために資金繰り対策も徹底するひつようがあります。
ではその現金をどれくらい持っておくべきなのかという基準がこの手元流動性比率なのです。
会社として最低月商(1ヶ月の売上)の1ヶ月分は確保しましょう。
できればこの比率は中小企業の場合1.5ヶ月(〜2ヶ月)くらいあると安心です。
この基準に達するよう現金を確保したり、また借り入れをして現金を積み上げておくことも大切です。
銀行は現金があれば安心してお金を貸すことができます。お金が足りなくなったから借りる!ということだと手遅れになることもあります。(ちょっとむじゅんしているかもしれませんが。)
もし手元現金に心もとがなければ当座貸越というすぐに銀行から借り入れることができる枠を銀行に作ってもらうことをオススメしています。
借入金を何年で返せるか(債務償還年数)
さいごとなります。
借入金が何年で返せるかという基準です。
たとえばこの年数が100年という計算になったら100年経たないと借りたお金を返せない、、、ということになります。
そんな会社にもしあなたが銀行員だとしたら貸しますか?
貸しませんよね?
100年経たなきゃ返せないって実質もう返せません!返しません! といっているようなものです。
この債務償還年数は借入金をCF(キャッシュフロー)で割って計算します。
CFは当期利益+減価償却費で計算されます。利益から税金を払ってあなたが使えるお金がCFですね。(計算式では減価償却費がプラスされています。減価償却費は利益を減らしますが現金を減らすものではないのでCFの計算ではプラスして足し戻すんですね。)
CFの計算は銀行によっても変わってきます。経常利益✖️1/2 + 減価償却費 という銀行もありますし、すごく固めにみている銀行は、当期利益 + 減価償却費✖️0.7 という考えもあります。
(ここでの✖️0.7という考え方は、減価償却費は本来設備の再投資につかうもので銀行の借入の返済につかえるものではない、再投資分を目減りさせる、という意味です)
いちどあなたの取引銀行にCFの計算式を聞いてみても良いですね。
この借入金を何年で返せるか、というのが10年を超えないというのがひとつの基準となります。
※分子の借入金から運転資金(売掛金+在庫-買掛金)と現金を引いて債務償還年数を計算する銀行もあります。
(運転資金分の借り入れは返さなくても良いという考えです)
なお自己資本比率でも書きましたが借り入れが必須である不動産業などの会社はこの10年を超えることは当たり前にあります。投資不動産をもつという会社であればその投資物件の耐用年数の範囲内はもうひとつの目安でしょう。
【今日の気づき】
今日は台風が関東に上陸をします。そしてその後の進路としては近畿、中国、四国、九州。。。
災害がつづいている地域も多くあり避難指示がでているところは避難をしましょう。自分だけは大丈夫!という考えが不幸な結果となっていることが多いです。
仕事でも自分だけはそんなことしないよ、自分は大丈夫!と思っていても足をすくわれることも。
ほかの人がやったことは特別ではなく自分もやることは十分考えられます。
自分も油断しないようにしたいです。
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