決算書

とってもわかりやすい!比率×グラフで会社の経営状況を見える化

グラフ

 

毎月の損益ってどうやってみていますか?

試算表(損益計算書)と呼ばれるものが、毎月税理士から説明され、

売上はこうなりました、
経費はこうなっています、
そして結果の利益はこうです、
「ふーん」、、、

という会話のみで終わっていませんか?

 

なんだかそれだけだと分かりづらいですよね。。。

勿論、毎月の損益の勝った負けたは知っておきたいですが、どう勝ったのか、どう負けたのか、
他の月や年とはどうなのか、他の会社とはどう違うのか、と気になりますよね。

そんなときおススメなのは比率×グラフの組み合わせで自社の成績を見てみたらわかりやすいですよ。

数値の羅列は見にくい?

専門家で数値は見慣れているはずの税理士だとしても数値がただ羅列しているだけでは見えにくいですし、
理解しにくいです。

専門家よりもっと見慣れていない社長にとっては読み解くのが困難であるかと思います。
(もし読み解けるとしても、時間がとってもかかり、非効率)

売上はあがっている、さがっているというのは見れば分かるのですが、それがどう変わったのかビジュアル的に理解すると記憶にも残ります。

また数値の羅列だけではなく、比率を用いるともっと分かりやすく理解しやすくなるし、同業他社比較もしやすくなります。

合わせて、グラフを用いるとより理解しやすくなります。

比率はどんなのがあるの?

ではどんな比率があるのでしょうか。

様々な比率がありますが、有名なのは自己資本比率、ROA(総資産利益率)、ROE(自己資本利益率)といったものです。

比率はこの他にも何十種類もあるのでどれを使ったら良いかわからないかもしれません

そんなときひとつ便利なサイトがあります。
それは、通称ロカベンといって、経済産業省が無償で公表している企業の経営状態の把握といった
いわゆる「健康診断」を行うツールです。(正式名称:ローカルベンチマーク

ロカベンで公表しているのは下記比率の指標なので、下記指標を基にしつつ、うちの業界としてはこれは知りたいなー
というものを追加していけば良いと思います。

 

1、売上増加率:売上の持続性を見る比率。(計算式 直近売上高/前期売上高-1)

2、営業利益率:収益性を見る比率。(計算式 営業利益/直近売上高)

3、労働生産性:生産性を見る比率。(計算式 営業利益/従業員数)

4、EBITDA有利子負債倍率:健全性を見る比率。
(計算式 (借入金-現預金)/(営業利益+減価償却費)

5、営業運転資本回転期間:効率性を見る比率。
(計算式 (売上債権+棚卸資産-買入債務)/(売上/12)

6、自己資本比率:安全性を見る比率。(計算式 純資産/負債・純資産合計)

 

なんか難しそうな計算式だなーと思っているかもしませんが、ロカベンをダウンロードしていただき、自社の決算書の
数値を入れていけば自動で計算されます。是非、一度試してみてください。

 

グラフの分かりやすさ

やっぱり視覚でより訴えられるのはグラフです。数値だけ並べた場合とグラフを使った場合をみてみましょう。

 

 

 

どうですか?

やっぱり下のグラフの方が、分かりやすいですよね?

 

感覚的にどれくらい変わったのかをみていけると良いと思います。

 

ちなみに先ほどのロカベンでの比率を用いると、数値とグラフの違いはこんな感じです。

 

 

これはレーダーチャートと呼ばれるグラフです。
ロカベンのように複数の比率の指標をまとめて見るときにわかりやすいグラフです。

 

グラフの種類は数多くありますが、どれが使いやすいか試しながらやってみても面白いかと思います。
(数値の単純比較であれば棒グラフが良い、といったベースも勿論あります!)

 

同業他社比較の重要性

ところで比較ってどこと比較するのでしょうか。

自社の前年同月比比較、毎月の売上、経費、利益の推移比較など色々な角度で検討することは大切だと思います。

しかし、それだけではなく、自社が業界でどの地位にいるのかも重要です。

同業他社に追随する、同業他社と違う道を行く、それぞれにとっても同業他社の動きは
常に見ておきたいところです。

同業他社の数値を調べるには先ほどご紹介した経済産業省の無料で使えるロカベンを使ってもいいし、
BASTと呼ばれる経営指標のサイトを見れるようにするのも良いでしょう。(BASTは有料です。)

ただ注意点として、正しい比較する業種を選ばなければ、比率の指標が全然違うものとなってきてしまい、
参考になりません。
どの業種のどの分野になるかは、ちゃんと確認しておきましょう。

まとめ

数値だけで社長に説明していたこともありましたが、どうも違うな。。。と思いもありました。

そのモヤモヤした気持ちがあったため、できる限り、比率とグラフを組み合わせることで
より分かりやすい資料になるように決めました。

一度作ったらそれで完璧、もう更新しない! というのではなく、
社長が常に知りたい情報をお伝えできるようにするため、日々どんな比率とグラフが良いかなと
考えています。

 

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