会社を設立したい!って調べると、色々なことを決めなければならないことがわかります。
今までは会社を設立したい!
って思うと株式会社か有限会社かという選択肢でしたが有限会社が法律で作れなくなりました。
その代わりに作れるようになったものの中に、合同会社というものがあります。
まだ合同会社が作れるようになってから10年ちょっとしかたっていないため、
個人事業主の発展版?
でも会社ってついているから、会社なのかな。。。
うーん、株式会社との違いがわからない。。。
と思っていませんか?
毎週のように会社の設立についての質問を受けていますが、そこでも
合同会社ってなに?
という質問が多いです。(そもそも知らない人もいます)
実は合同会社はあのアマゾンも株式会社から変更したように設立数が増えてきている
会社設立形態なんです。
合同会社のメリット、デメリットを把握し、上手に使えば使いやすい会社形態です。
目次
合同会社のメリット
設立費用、運営費用が安い
やっぱり1番のおススメポイントは設立費用が株式会社よりも安いことです。
株式会社だと登録免許税と定款認証の費用で約20万円かかるのに対して、
合同会社だとなんと約6万円の費用しか、かかりません!
これは設立当初の資金を少しでも残しておきたいときにはありがたいです。
また合同会社だと役員の任期がないため再選の際の登記費用も不要です。
意思決定スピードが早い
合同会社は株式会社と違って所有者と経営者が一体となっているのが特徴です。
経営者が進みたい道に所有者の許可をいちいち取るということはなくなります。
世の中のスピードが早い現在ではそれについていく組織体系も必要でしょう。
合同会社のデメリット
非常勤役員を社会保険加入させなければならない可能性がある
これは最近あった事例で知らない人も多いです。
なんと非常勤役員でも給与を少しでも支払っていれば
社会保険加入は必須と言われてしまうかもしれないんです。
というのも、節税対策の一つとして、両親などの扶養親族を非常勤役員として
役員報酬を支払う場合があります。
厚生年金、健康保険といった社会保険は非常勤役員だと加入しなくても良いですが、
ある年金事務所では合同会社の役員は業務執行権があるため、
常勤であろうがなかろうが社保保険加入は必須、という年金事務所が出てきました。
これ実は思っているより問題です。。。
社会保険は給与に対して約14%の負担なので非常勤役員として給与で節税対策をしても
社保保険料が重くのしかかってきます。
株式会社であれば非常勤として社会保険を加入しなくて良いのに。。。
どの年金事務所も一律の対応ではないのでどうなるかは分かりませんが、
非常勤役員で節税対策と考えているならば合同会社はリスクがあります。
(なお、扶養親族が75歳以上であれば年金加入義務はないので問題はありません。)
認知度が低い
合同会社が生まれてからまだ10年ちょっとしかたっていません。
先程も書いた通り、個人事業主に毛が生えた程度しか思っていない人もいます。。。
そうすると新規の法人営業をする場合、
え?この会社と取引して大丈夫なの?
と不安にさせてしまいますし、取引が上手くいかない場合があります。
人的多数決で物事が決まる
株式会社だと保有している議決権の数で会社の方針を決めることができます。
一方、合同会社だと議決権の数ではなく、いくらお金を出そうが、人の数=人的多数決になります。
親族だけで行う会社であれば問題は少ないですが、第三者と合同会社を作る場合、
仲違いするとずっと会社の方針が決まらず、行き詰まってしまう可能性があります。
おまけ:役員と呼ばず、社員と呼ぶ
合同会社の場合だと役員というものはなく、社員という呼び名になります。
一般的な社員とは違いますが、混同してしまいますよね。
せっかく会社を作ったのに、まだ社員とよばれるのかと笑
代表者の名前も代表取締役ではなく、代表社員となります。
代表取締役に憧れがあるなら合同会社は止めておいた方が良いです笑
合同会社を設立する人はどんな人が向いているか
あれ。。。
これだとメリットが少なくて、デメリットが多いですね。。。
でも、メリットが結構大きな要因なので、デメリットを感じない人もいます。
ちなみに合同会社も株式会社もどちらも同じ会社なので、税金の申告も一緒ですし、
決算書もちゃんと作ります。税率も勿論一緒です。
では合同会社を設立する人はどんな人が向いているんでしょうか。
上に書いたメリット、デメリットを踏まえて以下の人なら合同会社に向いているかなーと。
飲食業、理美容業、小売業等、店名を使う人
会社を作っても会社名を表に出さず、店名を表に出す場合は合同会社の認知度は関係ありません。
会社の看板ではなく、個人の名前で営業できる人
会社だから仕事がくるのではなく、その人に仕事を行ってもらいたいと言う場合も
合同会社で問題ないです。
デザイナーとかのクリエイターの仕事をしている人に多いですよね。
とりあえず法人にしたい人
とりあえず節税のために設立したい!って思っている人はコストが安い合同会社をおすすめします。
まとめ
最初合同会社で設立した場合でもあとから株式会社に変更することも可能です。(費用はかかりますが。。)
合同会社は気軽に設立できます。コストが安いのがメリットです。
デメリット以上のメリットがある!
と思っているならば、合同会社設立にチャレンジしてみてはどうでしょうか。
記事を最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。
ブログランキングに参加しています。