3月で会社が決算だ!
という人も多いなか
決算であなたが気になるところは売上、利益が中心かと思います。
ただ意外に重要なことで知られていないことが
バンクフォーメーションが決算期時点でどうなっているか
という確認です。
これを忘れていると
いつの間にか銀行から借り入れをすることができなくなった!
ということも。。。
バンクフォーメーションとは?
ところでバンクフォーメーションとはどういうものでしょうか。
かんたんにいうと
銀行ごとの借入残高表になります。
どこの銀行からいくら借り入れがあるのか
またその銀行が全体借入額のシェアのどれくらいを占めているのか
そういったものをまとめているものです。
中小企業でこれを作成しているところはほとんどなく
また意識していない会社も多いのではないでしょうか。
しかし銀行では必ずお客様ごとに作成しており
自分の銀行のシェア、ほかの銀行のシェアを意識しながら
営業を行っています。
(ある程度の会社であれば、会社独自に作成しており
銀行員時代、お客様からシェアの視点で融資の話をされたこともあります。)
なぜ注意しなければならないのか
ではなぜ注意しなければならないのか。
それは
銀行のあなたの会社に対するスタンスを把握する必要があるから
です。
どういうことでしょうか。
バンクフォーメーションは銀行別の残高、シェアを記載するもの(=借入残高表)ということでお伝えしました。
それを決算期ごとに作成します。
そうすると、3期分、5期分といった借入残高表ができあがります。
そこで大切なのが「推移」です。
前期に比べてシェアを落としている銀行はないでしょうか。
残高が減っていっている銀行はないでしょうか。
あなたが意図して減らしていっている銀行であれば問題ありません。
しかし意図しているわけではなく
いつの間にかシェアを減らしている銀行があれば
それはあなたの会社に対する信用力がなくなっているからかもしれません。
またその銀行が残高が少ない下位行であれば問題は少ないです。
しかしその銀行がメインまたは準メインクラスの銀行であれば
良くない傾向です。
銀行はメイン銀行の動向が非常に気になります。
日本はメイン銀行という考えがあり、なにか会社に問題があって資金繰りが大変な時はメインが支えるという意識があります。
そしてメインはあなたの会社のことを他の銀行よりも知っているということがあるので
下位行としてメインがシェアを落としていると
なにか良くない事情をメインが掴んでおり、融資の姿勢が消極的ではないか
と思ってしまうのです。
そうするとメインが消極的であれば
下位行も消極的になってきます。
結果としてすべての銀行があなたの会社から融資を引き上げる形になるのです。
こうなると新規の銀行も既存の銀行がお金を出さないとなると手を出しにくくなります。
負の連鎖ですね。。。
シェアが下がっている銀行がある場合の対応
それではあなたが意図していない銀行のシェアが下がっているなら
どうすれば良いでしょうか。
まずはシェアを落としている銀行に対して
バンクフォーメーションの視点から話をしてみることです。
「融資シェアが落ちていますね。
私の会社としてはあなたの銀行にはこのくらいのシェアを維持してほしいので今期〇〇万円の融資をお願いしたいです」
と。
そうして銀行の姿勢を見てみましょう。
銀行側がコミュニケーション不足でシェアを把握しておらず
ついシェアが落ちてしまった!ということもあるため
そういった場合は銀行も乗り気で融資をしてくれます。
またシェアを見ている会社なんだな
ということでちゃんとしている会社の印象も見せられるため
融資についても有利に進められるでしょう。
しかしいま借入はちょっと、、、
と言われてしまった場合
理由を聞いて、それを改善していくようにすると良いです。
またそれと同時に
シェアを落としていない銀行がメインとしてあなたの会社に合っているかを見極め
合っているならばその銀行をメインになってもらえるようシェアであったり
その他の総合的な取引をその銀行に移していきます。
そうしてメインを変えたことをアピールしていくのです。
(ほかの銀行はメインが融資を引いた!として融資を引くことは少なくなります)
どちらにしても
まずはバンクフォーメーションを把握して
銀行から見る自社の立ち位置を知ることが大切になります(^^)
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