確定申告を進めている人も多いかと。(私のてもとにも次から次へと確定申告の資料が届いています!大フィーバー!)
今回は確定申告をする際にここだけはチェックしておいてほしいことをランキング形式(なかぞの新聞調べ)でお伝えします。
確定申告で一番いやなのは確定申告したときにはなにもいわれず数年後時限爆弾のように税務調査により指摘されることです。今回のランキングはそんな税務調査をできるかぎり避けるため最低限気をつけておきたいことになります。さっそくチェックチェック!
目次
第3位!配偶者などの親族に給料を支払っているのに青色事業専従者給与の届け出をだしていない
家計が一緒の配偶者や親族にたいして給料を払うことは所得税として無制限に認めていません。というのも所得税はもうけたお金をひとりでぜんぶもらうよりもみんなで分けてもらった方が安くなるのです。とくに家計が一緒だと分けるのがとても簡単です。結局はひとつの財布にはいるのですから。
しかしちゃんと一緒に働いているのに配偶者や親族に給与を払えないのはおかしなはなしです。ということで青色申告をうけている人で届け出をだせば給与を払ってもいいですよ、という規定があります。
その届け出は色事業専従者給与に関する届出書といって誰にいくらはらってどんな仕事をやってもらうかということを記入して届け出ます。
この届け出がないまま下の赤枠の専従者給与欄に配偶者や親族へ払った給与を書いたとしてとも経費として認められないのです。
また専従者給与欄に金額を書いていなく給与だからといって間違えて給料賃金欄に書いたとしてもちゃんと届け出をしているならば税金は変わらないので大きな指摘はないでしょう。
いっぽう白色申告の人は家計が一緒の配偶者や親族にたいして給料を払うことができません。青色申告と違い届け出てどうこうというものでもありません。では働いていることはいるのになにも経費がつけられないか、というとそこをフォローするものとして事業専従者控除があります。
給与ではなく控除です。いくら給与を払っているかは関係ありません。条件を満たせば一定金額を経費としてつけられます。一定の金額は配偶者だと86万円、配偶者以外だとひとりにつき50万円です。(この金額は最高金額です、場合によってはこの金額よりも少ないこともあります。)
白色事業者も給与の代わりの経費をつけられるとはいえ経費とできる金額は少ないです。青色申告であれば給与として他の社員なみに給与を払うことも可能で所得税を安くできます。こういったことから青色申告はオススメですね。
第2位!前年と決算の数字が大幅におかしく変動している
事業や不動産の所得を計算する決算書をみてもらえればわかるのですが良く使う経費は最初から印字されています。たとえば通信費や交際費、水道光熱費などです。ということは昨年と今年は電気代を経費に計上するというと水道光熱費に計上されるため前年と今年の決算の数字を比較することができます。(水道光熱費に電気代だけではなく水道代も計上されていたとしてもある程度は)
その前年と今年の決算の数値が大幅に変動していて、かつそれがおかしい動きのときは注意が必要です。税務署はなんで変動しているんだろう、、、と考え確認をしたくなるのです。
例えば売り上げが下がっているのにそれにともなう材料仕入れが上がっていたり、外注費や給料が増えていたりなど、ある程度の変動はありますが大幅に、となると気になります。売り上げがあがればとうぜんそれにともなう仕入れが増えるのがつうじょうの動きです。
また大幅に増えたら怪しいなという経費は雑費や外注費です。雑費はすでに書かれている経費の以外のものということで計上しようとすれば極端な話すべて雑費になります。内容が不明なのが大幅に増えていると気になります。
また雑費を多くし他のわかりやすい経費に分けないと経営上決算書が使えなくなってしまうこともデメリットです。決算書はただの作業にするのではなく経費を使いすぎたのか使わなすぎたのか、その経費の増加は売り上げを増やすことができたのか、など今後事業をしていくためのヒントになります。ただの作業で義務感としてやるというだけではなく一石二鳥を狙いましょう。そうすると嫌な作業も好きになるかもしれません笑
そして外注費も使いやすい経費になります。給料と同じように外注費を払っていることも多いです。なかにはアルバイトと同じだけど給料だと所得税を天引きして払わなければならなかったり、雇用保険や社会保険にその人を加入させなければならなかったりすると面倒なので外注費としているというケースもあります。そこを外注費ではなく給与ですと指摘することにより多くの税金をとることができる可能性があります。
第1位!粗利がマイナス
さてこれでは税務調査がくる確定申告のはえある1位は
粗利の金額がマイナスです!
確定申告の決算書でみると青色申告では差引金額⑦で、白色申告では差引金額⑩です。
この粗利(粗利益、売上総利益ともいう)は簡単にいうと売り上げからその売り上げに直結する経費(いわゆる原価。材料費など)との差し引きです。粗利がマイナスということは売れば売るほど赤字になってしまうということ。明確な戦略で広告宣伝費として赤字でやるということならありえますがつうじょうは粗利がマイナスはおかしいです。仕入れたものより販売する価格が低いということは慈善事業になってしまいます。。。
粗利がマイナスとなる理由として広告宣伝費の意味合いを除くとすると12月の決算まぎわに黒字がでていて税金を多く払うことになるので大量に材料などの原価となるものを仕入れ、その仕入れたけれど使わずに決算を超えたものを在庫に計上しなかったことが考えられます。売り上げてそれに伴う材料費などの原価しか経費になりません。それ以外は在庫として決算書の期末商品(製品)棚卸高に計上して粗利をせいかくに計算するのです。
この粗利がマイナスなのは間違えていることが多いので決算のチェックしているときに気づくとガクッとします。。。
税務調査を防ぐには
では税務調査を防ぐにはどうしたら良いでしょうか。
特殊事項欄をつかう
第3位の届け出を出していないというのはしょうじき間違えなのでどうしようもありません。届け出を出していなければすぐに届け出を出すだけです。第1、2位ならば確定申告を出すときに税務調査をなくすための方法があります。それは決算書の最後の方にある特殊事項欄を書くことです。
なぜ前年と大きく数字が変わったのか、売り上げが下がったのに外注費といった経費がなぜ増えたのか、粗利がなぜマイナスなのかを書くことにより税務署からみた怪しいな、という気持ちに答えるのです。それに納得すれば税務調査はありません。
無料相談会でみてもらう
この時期は税務署などが確定申告書の無料相談会というものをやっています。それを利用するのも手です。明らかに間違っている確定申告ならば指摘をしてくれます。なによりも無料なので気軽に行くことができるでしょう。
しかし注意しなければならないのはこの無料相談会は確定申告の期限である3月15日に近づけば近づくほどとても混雑します。列に並ぶだけでもうんざりです。
もしその時間がもったいないと考えるならばお金を払って税理士に単発で確定申告のチェックをしてもらいましょう。時間を買うこともできますし、つぎの年に向けての節税策も教えてくれるかもしれませんよ。
【編集後記】
会社の税務調査も決算をしてから数年後にくるのでいつ税務調査がはいるか分かりません。(3年に一度は税務調査がある会社もありますが。)
この個人の確定申告まっただなかにも関わらず税務調査対応をしています。。。
さすがに12~3月までは税務調査をなしにしてほしいなーと思う今日この頃です。