いたるところでセールを行ったり、
2個買えば1個無料! というのを行っているところがあります。
これって普段購入しているひとへ対する利益度外視の還元セールなんだろうな
とおもいきや、けっきょくはお客様が増え利益をちゃんと確保している戦略なんだ!と気づくこともあります。
いかにそういうことを気づかせずにうまく商売することが大切です。
(あからさまにこれってお店が得しているよね? って思われると買わなくなってしまいます。。)
回り道のように見えて実は近道
最近、保険会社の人がうちの事務所に営業に来ました。
「お客様を紹介します! 一度お会いしていただけませんか?」
という明らかにあやしい急なお電話だったのでめちゃくちゃ警戒していました笑
これはよくあるお客様紹介業者なのか! 保険会社もそこまでやる会社になったのか!
と会う前にその人の言っている住所にその保険会社があるのか、
その人はあやしい人ではないのか、、、
といろいろgoogle先生で検索してみましたが、普通の保険会社(ソニー生命)であったのでお会いすることに。
(新宿支社の人で、神奈川担当になりましたのでご挨拶を!っていきなり言われるとあやしくて。。。
なんでうちに電話してきたの? そもそも、横浜支社が近くにあるじゃん!新宿からは遠いな!と 笑)
でもお会いしてみるとほんとうにお客様を紹介するということをお聞きしました。
それも紹介料なしに。
それだけ聞くとあやしいですがよく話を聞くと、なるほどな、よく考えているな、と思いました。
というのも、ソニー生命の新宿支社の有志でお客様の財務改善のコンサルティングを
行っており、そのお客様の財務改善の一環として試算表の早期作成、予実管理、
銀行対策用の格付けが高くなる決算書の作成、年間予算作成等をいっしょに行ってくれる税理士を
探している、ということなんです。
(既存の税理士では対応が不十分であり、もっと協力してくれる税理士を探しているとのこと)
ソニー生命では保険を売るのではなく、コンサルティング会社が行うレベルの財務改善アドバイスを
保険を絡めながらお客様に提供しているのです。
それだけ聞くとへぇーと思いますが、
実はその財務改善アドバイスを毎月訪問して行っているのに財務コンサルティングを行うのに
コンサルフィーは1円ももらっていないというです!!
(もらっていない理由としては1社専属の生命保険会社のため、財務コンサルティングによる
コンサルフィーは制度上、もらえないとのこと)
衝撃でした。
正直、話を聞いている財務コンサルティングの内容は他の財務コンサルティング会社、
財務コンサルティングを売りにしてその分税理士顧問報酬を上乗せしている税理士事務所が行うレベルです。
このレベルを毎月訪問して行っていて、しかも無料なんて、、、
その保険会社はどのようにして収益を得ているのでしょうか。
さすがにメリットがなければできません。
じつはその保険会社のメリットは財務コンサルティングを行う会社に対して財務改善を行う一環として
保険の見直しを行ったり、財務コンサルティングを行っている会社を税理士に紹介することにより、
税理士から財務コンサルティングを受けたい会社、保険を検討している会社の紹介を受けて成り立っているのです。
でもあからさまに財務改善の一環だからといって保険の見直しを全面に押し出すと、お客様も警戒してしまいます。
結局は保険を売りたいだけじゃないか、と。
なので保険の見直しを第一にせず、またにわかの財務コンサルティングではなく、
本気でその会社の財務改善をして企業を継続させようとする仕事をしていたのです。
財務改善は1日、2日ですぐに変わるわけではありません。
何日も何カ月も何年もかけて変えていきます。
保険契約を得られるまで、ずっと無償で働くことになります。。。
それでもお客様のお困りごとを解決することにより、自分の仕事に繋がると思って行っています。
そこまで真剣に会社のことを思ってくれるのなら、保険の見直しも任せますし、
他に困っている会社も紹介してもらえます。
そうして、回り道のように見えても確実にお客様を増やし収益を増やしている近道になっているのです。
その財務改善の一環である試算表の早期作成を取り上げてみても、
クラウド会計ソフトであるMFクラウド会計を導入して早めるということをあげており、
税理士側でも積極的に導入していないところが多い新しい技術をお客様のためにどんどん使っていこうと
考えているそうです。
クラウド会計は一長一短ありますが、僕としても決算書の早期作成という観点では有効だと思っています。
うちの事務所でもMFクラウド会計は既に50件以上のお客様で導入しており、一定の効果を得ています。
(クラウド会計freeeも50件以上導入しています! こちらもこちらで効果あり!
それぞれ特色が違うのでお客様によって分けたりもしています)
ソニー生命さんからのお話を受けて、税理士側もうかうかしていられないな、と感じました。
やはり仕事の成功する要因はお客様の本当のお困りごと解決を自らの仕事とすべき、
一方的に価値提供するのではなくお客様のニーズを掴む大切さを改めて思いました。
(あ、僕はソニー生命の回し者ではありません。1円ももらっていませんよ!笑)
値段あとからあげる難しさ
回り道のように見えて最後には収益が確保できる戦略としてうちが行っているのは
法人を新たに作ったお客様に対しての顧問料を2年間安くするという方法をとっています。
1年目、2年目はお金がかかることが多く、こちらとしてもお客様に良いスタートダッシュを切って
もらいたくて行っています。
そして売上、利益があがるようにうちも一緒にアドバイス等をしてお客様のために頑張るので、
売上、利益があがった3年目から顧問料を通常通りにしてもらうようにしています。
最初の1年目はいろいろな手間がかかり人件費が余計にかかっていること、
お客様をかくとくするための広告宣伝費もかかっているため正直損をしています。
それでも売上、利益があがってくるようになればお客様のためになるし、
3年目は通常の顧問料にでき、税理士顧問業はストック商売でもあるので、長い目で見れば
うちの収益も確保できる!と考えています。
でも、値段をあげる3年目の際は簡単にあげにくいときがあります。
例えば、最初に契約していた際に説明していたのに聞いていない、と言われるケースがあります。
2年前ですからね。。。
紙で定期的に伝える
やはり2年も前に行った契約で忘れてしまいますし、とくに法人を作る際はいろいろな契約をしたので
こんがらがってしまっている、というケースもあります。
そうならないためにも1年に1回等の定期的に伝えることが大切です。
それも口頭ではなく、紙で相手に説明することによりお客様の記憶に残りやすいです。
また言う方のメリットとしても紙で社内的に決まっているんです、と事務的に行うことにより、
お客様に説明しやすいと思います。
(言い方は気をつけたいですけどね。)
損して得をとる営業戦略を行っているところはあると思います。
でも損をしたままで終わるケースも出てくるかもしれません。
いかに損から得までもっていき、最終的には得をした、ということが必要です。
それをこちら側の都合だけで行うのではなく、お客様にもメリットを感じてもらい
お互いに納得したうえで行っていくとより良い関係を築けるのかなと思っています。
【編集後記】
昨日は、セミナーのためのセミナーという言葉遊びのような題名のセミナーに行ってきました!
やっぱり自分がやってみたいと思っていることを既に行って結果を出している方のセミナーは楽しいですし、
大変ためになりました。
またそのあとの懇親会も同じような目的を持った人の集まりでいろいろ刺激的で、
あれもやろう、これもやろうと思い浮かびとても良かったです。
(その際に話に出ていたBarに僕も行きたかったですが、平日の18時だと行けなさそうだったので
話に乗れませんでした。。。残念です。。早く自由に行けるようになりたいです!)
記事を最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。
ブログランキングに参加しています。
よろしければ、下のマークをクリックお願いします!