漫画家、同人作家に贈る!これをおさえておけば大丈夫!確定申告のチェックポイント☆ 

そろそろコミックマーケット(略してコミケ)ですね!

コミケとは世界最大(!?)の同人誌即売会だそうです。

同人誌とは自分の好きな内容で書く本のことを言います。(自費出版と同じです)

 

実は僕の友人に漫画家がいてコミケにも参加しているためいつも気にはなっているんです。
(行ったことはないのですがいつもニュースになっていますよね、何万人来場しました!とか)

 

その世界最大の同人誌即売会であるコミケは毎年冬と夏にあります。

今月の末にもコミケが開催される模様です(なんと大晦日にもやるんです!)

そのコミケに参加する同人作家の方々は締め切りに終われ修羅場の真っ最中だと思います。

 

そんな今必死に頑張っている同人作家の方に

漫画家・同人作家である友人に向けて行った確定申告についてのアドバイスを贈ります!

 

修羅場中で読んでいる暇はないかと思いますが、

ぜひ修羅場明け後に確定申告をする際参考にしてくださいね。

 

目次

売り上げについて

コミケの売り上げも入れてくださいね!

まずは売り上げの注意点です。

一番気をつけなければいけないのは売り上げたものを売り上げにいれないことです。

 

その代表的なものがコミケの売り上げです!

コミケの売り上げは本を購入した人に領収書を発行するわけではないですし、

レジ等の売り上げ管理システムを導入しているわけではないので売り上げとしていない人が多いです。。。

 

でも売り上げを漏らしたことを見つかると大変なことになります。

コミケの売り上げを漏らすことはわざと漏らしたと言われることも多く

大きな罰則だと重加算税というものがあり、支払わなければならない税金に追加で

その税金の金額に35%または40%の罰金を支払う必要が出てきます。

詳しくは、、、

税務調査!? となったら真っ先に覚悟しておきたいこと

 

そんなの領収書もないし、レジもないから見つからないから大丈夫!

 

ってあなたは思っているかもしれませんが、こんなところから見つかるんだ、、、

というひょんなことで実際見つかるケースがあります。

 

例えば

コミケの直前に本を大量に印刷するため印刷所へ依頼すると思います。

その印刷所への支払いが多額にあり外注費として経費で落としているのに

それに伴う売り上げないと売り上げに対する外注費がとても少なくなります。

 

売り上げに対する外注費からの割合で確定申告書上わかる可能性がありますし、

実地調査で領収書を見られたらその印刷した本はどうなったか聞かれるのでそこでバレます。

(印刷所へ依頼せずコンビニで限定品として少量印刷するくらいならわかりません笑)

 

他にもコミケの売り上げは預金口座に入れるというのはすぐに売り上げだと見つかるので

売り上げを漏らす人はやらないと思います。

 

しかしコミケ直後に大きな支出があった場合、そのお金はどこから得たのかということで

追われることも。

 

意外なことからコミケの売り上げ漏れが見つかる可能性があるのでちゃんと売り上げに計上しましょうね。

(ここでは漫画家、同人誌作家として生計を立てている方を対象としています。

なのでサラリーマンで趣味で同人誌を販売している人は年間の所得が20万円なければ確定申告の

必要はありません。コミケの売り上げを確定申告しなくていいですよ)

 

商業誌、委託販売だと売上計上時期に注意!

同人作家の中には商業誌に掲載してお金をもらっている人や

とらのあななどの同人誌販売店に同人誌を委託販売している人もいるかなと。

 

その際、売上計上時期に気をつけてくださいね。

 

確定申告として売り上げに入れるのは12月31日までに本を販売した金額です。

たとえ入金が1月以降にあったとしても12月までに販売したのなら今年の確定申告に計上してください。(発生主義と言います)

 

商業誌、委託販売だと売り上げ入金の明細が送られてくることも多いのでそちらで確認しましょう。

(なお、委託販売では委託先が本を販売した日に売り上げを計上するのが基本ですが、
毎月経常的に売上計算書が届いている場合には売上計算書が到達した日に売り上げを計上することもできますよ)

 

ちなみに上記処理は基本なんですが、面倒くさいかもしれません。

その時は利益が300万円までの小さな会社限定ですが、届出をして入金した時点で

売り上げとできる現金主義を取ることができます。(青色申告を提出している人のみ)

 

ですが、現金主義だとせっかくの青色申告を出している人なのに、65万円の特別控除が使えずに

10万円の特別控除に減少してしまいます。

 

せっかくですから原則での売り上げ計上時期を採用し、ぜひ発生主義を狙っていきましょう!

 

経費について

漫画家、同人作家は個人事業主、フリーランスです。

 

個人事業主の経費に計上できるものは売り上げに直接関連するものとなっており、

法人で経費にできる範囲に比べとても狭いです。

どんなものが経費に入れられるでしょうか。

 

仕事場に関わるもの

まず思いつくのは絵を描く場所に関わるものです。

仕事場所として仕事をするためだけに借りている物件の賃借料はもちろん全額経費になります。

 

でも自宅で仕事をしている人も多いかと。

その場合どのくらいの費用を入れられるのでしょう。

 

仕事部屋とプライベートの部屋を分けている人は比較的簡単です。

全体の平米数を仕事部屋の平米数で割ったぶんだけの賃借料が経費となります。

 

要は仕事で使ったと明確にわかるものです。

 

ワンルームなど仕事部屋とプライベート部屋を分けていない場合はちょっと面倒かも。

全体の中で作業机分の平米数は仕事で使ったと明確に言えるので大丈夫ですが、

それ以外の部分を入れる時はちゃんと仕事で使ったと言えるようにしておきましょう。

第三者にその説明をしてすんなり納得してもらえるか試してみるのも良い方法かと。

 

それ以外に関わるものは電気、ガス、水道などの水道光熱費、携帯、ネットなどの通信費ですかね。

これらはどのくらい経費に入れられるのでしょうか。

 

目安としては使用時間で計算します。

例えば9時から18時までは仕事をしており残りはプライベートとして計算です。

しかしその時間が仕事をしていた時間かは誰も証明できません。

 

また漫画家や同人作家としては

徹夜で仕事!

という人だと

全額経費だ!

と考える人もいるかもしれません。

 

でも通信費はまだしも水道光熱費はプライベートが多いので調査ではダメ出しされることが多いです。

 

あまり経費に入れすぎないようにしましょう。

 

ものの購入に関わるもの

漫画家や同人作家はこの費用が多いですよね苦笑

プライベートを趣味にしている人は特に。

 

例えばフィギュアは体の動きを漫画で表すためと言えますし、

キャラクターものであれば漫画や同人誌の登場人物としても参考になります。

 

ゲームもそうですよね。

プレステやスマホアプリ、ガチャの費用も見方によっては経費となりそうです。

 

消耗品費や研究費が多いと怪しくなります。。。

 

売り上げの直接関係するものが経費となるため、

ダメ出しされないようにキャラクターものであればそのキャラクターの同人誌を書く、

武器や背景、物語の構成を参考にする、ことは最低限しておきましょう。(パクリはダメですよ!)

税務調査の場合、どこがどう参考になってかを詳しく説明できることが大切です。

 

在庫について

印刷所で本を刷った場合大量に本ができあがります。

その本の刷った費用は刷った時に全額経費になるのではありません。

12月31日までに売れ残った本の費用は在庫して計上し、

次の年以降に売れるまで経費にできないのです。

 

コミケで余った本はちゃんと集計してますか?

 

委託販売などでとらのあなに預けてまだ売れていない本も在庫です。

あなたの大切な本を忘れていませんか?

 

青色申告にチャレンジ

青色申告って聞いたことがありますか?

何か難しいそうなイメージですが会計ソフトを使えば意外に簡単なのです。

 

個人事業主として会計ソフトで有名なのは弥生会計や

最近だとクラウド会計のfreeeやマネーフォワードなどです。

特にクラウド会計だと口座・クレジットカードの連携がしやすく入力の手間が省けます。

 

青色申告にはどんなメリットがあるのでしょうか。

 

主に4つのメリットがあります。

 

メリット①(青色申告特別控除)

会計ソフトで領収書等を入力し、その入力に基づき確定申告期限までに貸借対照表、

損益計算書を作成し提出している場合には、最高65万円を控除できます。

お金を支払わなくても65万円の経費がつけられるのでお得ですよ。

 

メリット②(青色事業専従者給与)

漫画、同人誌のアシスタントとして旦那様や奥様に手伝ってもらっている場合、

労働の対価として給与をお支払いすることができます。

やっぱりお手伝いをしてくれたならその分給与をあげたいですよね。

(自宅で作業をやっている人が多く、家族に手伝ってもらっていることも
あるのでは?)

 

しかし白色申告だと配偶者へは年間86万円しか給与としてつけることができません。

青色申告の場合は適正な給料水準ならば特に決まりはないのに比べると少ないです。。。

 

メリット③(貸倒引当金)

売り上げの計上の項目で、売り上げは入金ではなく本を売った時に計上すると

書きました。

ということは12月に本を売ってその入金が翌年の1月ということもあります。
(特に商業系の漫画本)

その際の入金予定の金額を売掛金と言います。

 

その売掛金の金額に5.5%を乗じた金額を入金がないかも、

ということで経費として計上することができるのです。

 

メリット④(純損失の繰越と繰戻)

確定申告の対象となる期間は1月から12月です。

12月が終わるとバシッと!

締めなければなりません。

 

でもたまたまその区切りだからマイナスとなった場合、

そこでマイナスを切り捨ててしまうと2年間で見ると税金が公平でなくなる時があります。

 

なのでそのマイナスを次の年に繰り越すことができたり、そのマイナスを前年の

黒字と繰越て前年の所得税を還付することもできます。

 

青色申告の手続き

青色申告の適用を受けるのは簡単。

青色申告にしたなーと思った年の3月15日までに申請書を税務署に提出してください。
(なおその年に新規開業した場合は業務を開始した日から2ヶ月以内です。)

あとは会計ソフトに売り上げの入力や経費の入力をすれば

損益計算書や貸借対照表が作成できます!

それを提出することにより上記のさまざまなメリットを受けることができるのです。

 

売り上げ1,000万円をこえてきたら、、、

おめでとうございます!

売り上げを1,000万円こえてきたら結構頑張っている漫画家または同人作家です。

 

でも売り上げが上がって嬉しいだけではなく利益も相応に

あるので税金も上がってきます。。。
(作家の技術料がメインですから経費もあまりかからないですしね)

その中で売り上げが1,000万円を超えた年の2年後の確定申告では

消費税の計算をしなければならなくなります。

 

消費税は現在8%ですが10%も目の前に控えています。

 

そんな時は法人設立を検討してみてはいかがでしょうか。

 

法人を設立した場合また2年間は消費税を計算しなくてよくなります。

免税なのです。

 

会社にすると社会保険の加入義務がある等のデメリットがありますが、

消費税や所得税が安くなる可能性がある等のメリットもあるため

検討して見る価値はありますよ!

 

漫画家や同人作家なら会社は合同会社をオススメします。

なぜかというと法人設立費用も株式会社より安いし、

会社名で仕事をするのではなく漫画家や同人作家の技術力で仕事をするため、

認知度も必要ないからです。

 

合同会社については下記を参考にしてください。

これで簡単に分かる! 合同会社のメリット、デメリット

 

【編集後記】

忘年会のシーズンになってきましたね!

今週金曜から毎週金曜は飲み会です。

飲めるー!というよりも飲み会の場が好きなのでとても楽しみです。

(あ、もちろんお酒も飲みますよ笑)

 

 

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