借り入れに「絶対」はあるか。少しでも確率をあげるため手を打ちつづけます!

借り入れの相談を受けているときに、たまにこんなことを聞かれます。

絶対借り入れは大丈夫ですよね?

一番回答に困る質問です。

残念ながらはっきりいうと、絶対はないです!

なぜ絶対はないのでしょうか。ちょっと考えてみました。

 

目次

絶対という人の気持ち

そもそも絶対という人はどんな気持ちでその質問をするのでしょうか。

やはり安心感を得たいから専門家によるお墨付きが欲しいのだと思います。

とくに借り入れができなければ事業を始められないケースであったり、

借り入れをこの日までにできなければ資金決済ができず倒産してしまうケースや

仕入タイミングを逸してしまい大きな売り上げを逃してしまうケースであったりと

借り入れができなければならない理由が深刻なほど、安心感を得たいでしょう。

 

また借り入れが大丈夫ということが分かればその借り入れをあてにして

事務所や店舗の賃貸借契約を進めたり、物品の仕入れをしたり、

HPを外注にお願いしたりと

いろいろとスタートダッシュに向けて動きだすことができます。

 

特に店舗を借りて運営していこうとする飲食店については

良い物件は早いもの順の取り合いになるケースが多く

すぐに押さえなければ違う人に取られてしまうこともあります。

良い物件があり借り入れが絶対大丈夫なら自分の手持ちで取り急ぎ

手付金を支払っておさえておきたいのです。

 

専門家が絶対大丈夫っていっているなら大丈夫だろう、そう思うのは当然です。

誰かに背中を押してもらいたいのです。

そのために専門家に相談していますし、お金も支払っているのです。

 

借り入れに絶対はない

でも、、、冒頭でも書きましたが借り入れに絶対はありません。

 

絶対大丈夫という銀行員がいればその言葉を録音や記録でもしておきましょう!

それは融資予約という銀行では禁止されている行為です。

口約束でも約束は約束。

約束したのにその借り入れができなかったことにより損害が発生すれば銀行に損害賠償を求めることができます。
(裁判になったら口約束は証拠が弱いので録音をおすすめします!笑
銀行を訴えると次の借り入れができにくいということはあるかもしれないので、
慎重にしなければならないですが、銀行は数多くあるのでいろいろな手を打ってそこまで考えても良いと思います。)

 

また借り入れは絶対大丈夫というコンサルタントがいたら、その人のことを僕は信用できません。

絶対はないです。僕は絶対とは口がさけてもいえません。

 

専門家は言葉の重みにはとても気を付けなければなりません。

 

例えば、銀行は半期(4月、10月)に一度は銀行全体の方針が変わる可能性があります。

ポートフォリオといってお金を貸し出している業種に偏りがあり、リスクがある場合

そのリスクを回避するためにその偏りがある業種への貸し出しを一斉に絞るときがあったり、

銀行が貸し出しを伸ばしたい分野に力をいれるようになったりと方針がコロコロ変わります。

また銀行全体だけではなく、その地域ごと、支店ごとによって細かく方針が変更することもあります。

支店長によっても貸し出しに積極的な人もいれば消極的な人もいます。業種の好き嫌いもあります。(社長に対しての好き嫌いもあるかもしれません)

それはひとりひとりの担当者でも同じことがいえます。

これを行っていけば絶対に大丈夫ということがないのです。

 

またこんなケースもありました。

以前借り入れのご相談を受けたときです。

過去の経歴からの事業経験や自己資金、借入希望額、事業計画などは

十分借り入れができる水準でした。

お客様も打ち合わせなどの感触から大丈夫だと思っていたのでしょう。

既に事務所の賃貸借契約や人の雇用も済ませており、

あとは借り入れができればその資金で仕入れを行い、いざ営業開始!

という段階でした。

通常の借り入れの借り入れが大丈夫、という連絡は申し込んでから約1-2週間で行われます。
(ちゃんと審査に必要な書類を揃えるため、僕からの紹介する案件は銀行も素早く対応していただけます。ありがたいことです。。。)

しかし借り入れの審査の結果はダメとのこと。

理由は配偶者が以前銀行から借り入れをして未だ延滞になっているからというもの。

お金を貸し出ししたらまわりまわってそのお金が延滞している借り入れの返済に

当てられる可能性があるからでした。

正直、借りようとしている社長としても、

え?ダメな理由はそこなの? という感じでしょうし、

もちろん僕も唖然としました。

 

借りようとしている社長の事業とは配偶者の事業は関係がないですし、

その配偶者が社長の事業を手伝うわけでもないですし、

しかもその社長と配偶者は別居中で離婚をする予定だったのです。

 

借り入れの審査は事業計画だけで判断されるわけではなく、

本当にさまざまなこと、思いもよらないことで判断されるということがあると再確認し、

言葉の重みとともに身にしみました。

 

絶対に、まで少しでも近づけるために

でも絶対、100%借り入れができる!ということは言いませんが、

借り入れができるように全力を尽くしますし、

1%でも借り入れができる確率をあげるためにさまざまな手をうちます。

事業計画について良いことはちゃんと良いといいますし、ダメなときはちゃんとダメ出しをして

良くなるように一緒に考えます。

 

とくに創業の場合、事業計画書は机上の空論になりやすいです。

借り入れの勘所がわかるため、無理めな案件も僕は通すことができます。

でもあえて安易に通さず、一緒になって現実的な事業計画を作ることが多いです。

だって、借りるのは一瞬ですが、その借りた資金で長いあいだ経営するのは社長です。

借りて終わりではなく、事業をずっと継続してもらいたい。

そのための戦略であり、事業計画なんです。

借り入れのためだけの事業計画ではないです。

 

僕に相談しても借り入れは絶対できるとは決して言いません。

そういった意味では安心をさせられないかもしれません。

でも、それ以上の安心をもってもらうよう責任をもってやります。

一緒になってあなたの事業を本気で考えたいと思っています。

 

【編集後記】

今日は荻窪まで武蔵野うどんを食べに行ってきました!

武蔵野うどんってご存知ですか?

すごくコシがあるうどんなんです。

わずか10席しかなく30分くらい並びましたが、とても美味しかったです!

荻窪はなかなか降りる機会がない駅でしたが活気のある街でした。

あのあたりの駅はまだまだ散策をしていないので、また散策してみたいですね。

 

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