銀行評価があがる決算書の作り方! 入ってくるお金は上へ、出ていくお金は下へ。

 
 

銀行の評価ってどうなっているんでしょうか。

 

なんか銀行ってよくわからないですよね。
晴れの日には傘をさし、雨の日には傘をとじる、と揶揄され
かの有名な某半沢さんでは冷酷な銀行員の姿もありました。

 

でも分からないなかでも銀行の評価ってとても大切なんです。
特に銀行からお金を常に借りている場合、銀行からの借り入れが止まれば事業も止まるという会社もあります。

 
 

銀行の評価が高ければどんな良いことがあるんでしょうか。

 

例えば評価が高ければ借り入れできる金額も多くなるし、金利も安くなる、
また担保とうるさく言われなくなったりするんです。
良いことづくめです。

 

銀行の評価が高くて損をするってことはないです。
(しいてあるとすれば銀行の営業がたくさんくるのでめんどくさいということでしょうか笑 僕も飛び込み営業をやっていたのでめんどくさい側でした)

 
 

銀行の評価が高くなるにはどうしたら良いか考えて見ましょう。

 
 

目次

銀行は決算書をもらったらどうするのか

 

そもそも銀行は会社から決算書をもらったらその後どうするのでしょうか。

 
 

銀行は決算書を会社からもらったらその決算書を銀行のシステムに登録する作業があります。
(僕がいた銀行では財務データ登録といっていました。)

 

決算書の貸借対照表、損益計算書等に加え、固定資産の明細であったり、見えない債務である債務保証であったりと財務データ登録はその会社にとっての情報を幅広く登録していくのです。

 

銀行ではその財務データ登録期限もありました。
管理していないともらった決算書をいつまでもデータにしなかったり、忘れてしまうケースもありますもんね。

 

財務データが銀行システムに登録したあとに行うのが、格付けというものです。
一度は聞いたことがあるかなーと。

 

格付けとはその会社の財務状況等によりランクをつけて借入額、金利などのもととなるものです。

 

前の銀行ではその格付けを原則として決算月の4ヶ月以内に行う必要があったため、スケジュール管理が重要でした。
イメージは決算月である3月の2ヶ月後の5月末に決算申告、そこから1ヶ月以内に財務データを登録し、残りの1ヶ月で格付けとなります。

 

なので、決算の申告が終わったあとくらいに決算申告書をください!って銀行から来るんですね。
営業としては早く格付けとって借り入れの営業をどんどんしていきたいのです。

 
 

ちなみに格付けの締め切りがすぎると大変です。
銀行の本社ではモニタリングをしているため遅れてしまうと支店の評価に響きます。
支店長等の管理職は鬼の形相。
特に3月の決算の会社はまだまだ多いので3月決算先の格付けの締め切り間際では
格付け祭りが行われていました笑

 
 

損益計算書の構造を見てみよう

銀行の評価が上がる決算書の説明をする前に損益計算書の構造を復習してみましょう。

 

 
 

損益計算書はこのような構造になっており、まず一番上に売上が記載されます。
そこから原価を引き、売上総利益(粗利)が計算されます。

 

その売上総利益(粗利)から社長への給料や家賃等の販管費と呼ばれるものを引き、
会社が本業で稼いだ利益である営業利益が出ます。

 

その営業利益から本業ではない事業からの収益、費用を引き、会社が本業+本業以外から
毎年常に稼いだ利益である経常利益が算出されます。

 

その経常利益からその年に突発的に起こった収益、費用と税金を引くことで、
その1年を通して会社全体で稼いだ利益である当期純利益が分かるのです。

 

売上が最初にきてそれから収益、費用を引くことでいろいろな意味の利益を表現できます。

 
 
 

銀行の評価があがる決算書をどうつくるか

 さて、損益計算書の復習をしたうえで、どんな決算書であれば銀行の評価はあがるのでしょうか。

 

そのコツは「損益計算書上、売上・収益といった入ってくるお金を、上へ。
費用といった出ていくお金を、下へ」と意識し、決算書(損益計算書)を作ることです!

 
 

ではなぜそのコツで評価があがるのでしょうか。

 

損益計算書上の銀行評価は上の損益計算書の図に色付けしましたが売上と各種利益の水準によって
良し悪しが決まります。

 

売上が高ければ高いほど、利益が高ければ高いほど、銀行評価があがるのです。
(もちろん銀行評価である格付けは売上・利益だけで行うのではなく、純資産比率、流動比率、
債務償還年数等、さまざまな角度から評価するので、売上、利益だけで格付けは行わないです。)

 

ということは売上が高ければ高いほど、その下にある利益は高くなっていきます。
また費用が販管費に計上されるより、営業外費用に計上される方が営業利益が高くなります。
(この場合経常利益、当期利益については販管費から営業外費用に費用を変更したからと言って影響はありません。)

 

よって先ほどのコツが活きてくるのです。

 

例えば銀行の評価をあげるための決算書の作り方として考えるものは、

 

営業外収益に計上されている収益で本業に関連する収益だから売上に
計上する!というものはないかです。

 

社長個人の持ち家を会社へ賃貸して家賃をとるケースがあります。
(社長は自分の家でも仕事していますしね)

 

そのケースの場合、通常は本業と関係がないため、営業外収益に計上されます。
しかしここでその営業外収益である家賃を会社の売上(損益計算書上の一番上)にできないか、
考えるのです。

 

例えば会社の目的に不動産賃貸業、という項目があったらいかがでしょうか。

 

通常は本業と関係がない家賃が会社の目的に不動産賃貸業というものがあるので、
会社の本業と関係がある、ということにより営業外収益ではなく、売上として計上できるのです。

 
 

また、もうひとつの例で言うと、販管費で計上している修繕費があるとします。
その修繕費が火事等の突発的な毎年発生するものではない理由により計上したものであるとしたらいかがでしょうか。

 

その修繕費は経常的な経費である販管費ではなく、その年にしか発生しないという特別損失に計上
するということも考えれます。
そうすると営業利益、経常利益がその移動した修繕費分良くなるのです。

 

なので、売上、収益といった入ってくるお金で営業外収益となっているお金を売上にいかに
計上できないのか、また費用といった出ていくお金は本業で発生したのではなく、
本業外の事業で発生したものではないのか、
その1年に突発的に発生したものにより計上したものではないか、
とひとつひとつ考えながら決算書を作成すると銀行の評価があがる決算書が出来上がるのです。

 

決算書は自己表現の場でもあります。
少しでも銀行評価をあげるために是非試してみてくださいね!

 
 

【編集後記】
今日は珍しく早く仕事が終わったので、ビールを買ってブログを書きながらのんでいます。
いやー、やっぱり早く帰れるって開放感があっていいですね!

 

空きっ腹で飲んだので、酔いが回るのが早いです笑
今日は早めに寝ます。。。

 
 
 
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